バックテスト基礎
MT5バックテストで手数料を入れ忘れるとPFが盛れる理由
公開 2026.06.16最終確認 2026.06.16
バックテストのPFは1.5。でもリアルで回したらPFが1.0を切った。
原因の一つが「手数料の入れ忘れ」。ECN口座・Raw Spread口座の手数料をテスターに入れていなければ、PFは実運用より高く出る。
結論
手数料の入れ忘れは、バックテストで起きやすい「静かなミス」の一つ。
往復7 USD相当の手数料は1ロットあたり約0.7pips相当。月100回の取引なら月70pips分の利益が消える。入れ忘れるとPFが0.2〜0.5ほど高く出て、PF1.3のEAが手数料込みで1.0を下回ることも普通にある。
なぜEA運用で重要か
MT5テスターはデフォルトで手数料0として計算する場合がある。手数料がスプレッドに含まれる口座なら問題ないが、ECN系では別途入力しないと正しい結果にならない。
バックテストはコスト込みのシミュレーションでなければ判断材料にならない。手数料は毎回の取引にかかるため、取引回数が多いEAほど影響が大きい。
仕組み・条件
手数料がPFに与える影響
PF=総利益 ÷ 総損失。手数料は勝ち負け問わず全取引にかかるため、分子が小さく分母が大きくなり、PFが下がる。
具体例
| 項目 | 手数料なし | 手数料あり(往復7 USD/ロット) |
|---|---|---|
| 総利益 | 10,000 USD | 9,650 USD |
| 総損失 | 7,000 USD | 7,350 USD |
| PF | 1.43 | 1.31 |
取引200回でPFが0.12下がる例。月500回のスキャルピングEAなら差はさらに大きい。
バックテストやリアル運用で壊れるポイント
- PF1.3が手数料込みで1.05に → わずかなスリッページで損益分岐点を割る
- 手数料なしの結果で「利益が出る」と判断しリアル投入 → 毎月じわじわ負ける
- EA比較時に手数料の有無が揃っていない → 比較が成立しない
- 口座タイプ変更で手数料が変わったのにテスター設定を更新しない
どう確認するか
- テスト結果の「Commission」欄が0になっていないか確認する
- テスターの設定で手数料を正しく入力する
- 手数料なし/ありの両方でテストし、PFの差を確認する
- 口座手数料が変わっていないか定期的に公式で確認する
- EA内部で手数料込みの損益計算を持たせるとより確実
自分の検証スタンス
PFは手数料込みでしか見ない。手数料なしのPFは参考値であって判断材料にはしない。
「手数料を入れてもPF1.3を超えるか」——これが最初のフィルターになっている。
参照した公式情報
免責
本記事は個人の検証メモであり、投資助言ではありません。バックテストの結果は将来の成績を保証するものではありません。